はい!Sahitoです。
高音を出すのは苦しいですか?
この記事をご覧になったということは大多数がYesなのでしょう(笑)
僕も元々はかなり苦しかったです。
でも今は全く疲れないという訳ではありませんが、少なくとも苦しくはありません。
どんな変化があったのかをお話ししたいと思います。
※本記事でお話させていただきますのは、あくまで地声(チェストボイス)での高音域の発声についてです。
それ以外の発声技法についてはまた別の記事でお話させていただきます。
高音は苦しいもの?
そもそもなぜ高音を発声することは苦しいと思う方が多いのか。
それは高音発声時に、不必要な筋肉も一緒に働かせてしまっているからです。
それも仕方がありません。
人が高い声を出そうと思った時、どの筋肉に力を入れれば高音が出せるんだと自覚することは非常に難しいからです。
目に見えている手の指を動かそうというのとは訳が違います。
喉の中の目に見えていない部分の筋肉、それも声帯周りの筋肉は多くの種類のもので構成されています。
そんな目に見えないし意識したことがない部分の筋肉を、これが正解という動かし方をするのなんて、難しいに決まっています。
そんな独学で探り探りの状態で試すしかありませんので、首全体に力を込めて息も苦しくなったり、顎に力が入って怠くなったり、腹筋や横隔膜に力が入り過ぎて息が多くなり過ぎてしまったりするんです。
野球のイチローの背中の後ろに手をまわしてグローブでボールをキャッチするパフォーマンスだって、目で見えない背中の後ろでする普通の人には真似できない芸当ですよね。
恐らくイチローでも初めは失敗することもあったと思います。
でもイチローは練習して出来るようになっています。
その練習が僕たちにも必要なんです。
高音を出すのに必要な声帯の筋肉の使い方
それでは高音を出すための声帯の筋肉の使い方についてお話していきましょう。
よくここで図で説明があるのですが、図を見ても自分の声帯のこの部分のことかと理解するのは寧ろ難しいと思うので、あえて載せませんので気になる方はググってみて下さい(笑)
必要ない筋肉の力みを無くしていく
まず、恐らく高音が苦しいと感じる多くの方が陥っているの状態が、不必要な筋肉もまとめて力んでしまっている状態だと思うので、そこを取り払っていきましょう。
これは既に癖になっている方には一番難しい課題です。
僕はこれに一番苦労して時間がかかりました。
意識的に力を込めている訳ではないのに、高音を出そうとすると無意識的に力が入ってしまう癖が出来上がっているので、そっちはもう力まなくていいよ~と体に教え込んであげるしかありません。
必然的に歌うのが大好きで、長らく間違った癖が染み付いている方こそ苦労すると思います。。
でもちゃんと何とかなります!
高音=力みこそ正義
と思い、歌いまくってきた僕ですら直せたので安心してください!
練習方法
それでは練習法です。
これはカラオケで歌いながらだと難しいです。
歌う際というのは自分の出来ることを表に出すことに専念しているので、歌いながら何かを発見するというのは難しかったりします。
そこで、この練習はカラオケなどの音響の効いた所ではなく、自宅の部屋で行います。
①部屋で普段の話し声で、話し声程度の高さで「あー」と声を出してください。
②そこから声の大きさを大きくせずにゆっくり音程をを上げていきます。
ここで綺麗にしっかり声を出そうとしないで下さい。
声にならない声というか、ヘロヘロな声で良いんです。
ただし、完全に裏声にならないように地声の感覚を維持したまま音程を上げていってください。
③慣れてきたら、好きな曲をその感覚のままアカペラで歌ってもいいと思います。
あくまでしっかり強く発声しようとしないようにして下さい。
これを繰り返していると喉の中で疲れる部分が見つかると思います。
これは人によって違いますが、普段歌う時に首や顎等に不必要な筋肉まで使っている方の場合、カラオケ等でしっかり歌った時は感じてたような疲労感は首や顎には出ていないはずです。
そして、そんな中でも疲労感を感じている部分が本来使うべきだった声帯の筋肉だということです。
歌で実際に使えるようにしていく
よし、分かった!
ここを使えばいいのか!
となったところで、残念なお知らせです。
それは天才的に勘のいい方でないと、この時点ではその筋肉だけを使って歌うというのは難しいことが多いということです。
現にカラオケで歌ってみれば分かりますが、どう頑張っても今まで通り不必要なところにも力を入れてしまうと思います。
思い切って、練習で出していた声で歌おうとしても弱々し過ぎてマイクに届かず歌うどころではないはずです。
僕の場合も、自宅でもう完璧にコツを掴んだと思っても、カラオケで歌うと元通り全力で首全体に力を込めて歌ってしまうという状況が続きました。
ここからは繰り返し、時間をかけて必要な筋肉だけを使うことを体で覚えていくしかありません。
最初は歌いに行っても全然改善していないことに絶望すると思います。
それでも「また力みまくってしまった。。」を繰り返しながらも、徐々に高音を歌っている最中にもうちょっとだけ力を抜いてみようと意識するんです。
その時、完全に脱力したら声を維持できなくなるので、先程の練習で覚えた発声に必要な部分だけは力を入れたまま(残したまま)、他の部分の力を抜いていくイメージです。
必要な部分は分かっているので、引き算していけばいい訳です。
たまに力を抜き過ぎて声が裏返るくらいの思い切りがあってもいいと思います。
だんだん分かってきて取捨選択が出来てくると、元々当たり前のように不必要な部分に力を込めてしまっていた方は、こんなに手を抜いちゃってていいのかな?と思うくらい力を入れなくていい部分が出てくるはずです。
でもちゃんと声として成り立っているのであれば、それは全く必要のなかった力みだったんですよ。
その段階まで来たらもう苦しさはほとんど解消されていると思います。
分かってしまえば特に意識しなくてもそれが当たり前になりますし、寧ろ力みまくって歌うことの方が違和感になります。
ただし何度も言いますが、この力んでしまう癖というのは抜けるのに人によっては結構時間がかかるのは仕方がないことなので、理解した上でじっくり取り組んでみて下さい。
ということで、プロの歌手の方は必要ない部分に力を込めない大前提があって、その上で必要な筋肉を時には顔が皺くちゃになるくらい力んで使っているので一般人には到底出せないような素晴らしい声を出せているんですね。
これが分かってしまえば、間違った方向に力んでしまうことは無くなるでしょう。
ではでは!
コメント